院長の朴です。
女優の釈由美子さんの愛犬が日本酒を誤飲して亡くなられたというニュースを拝見しました。
大変心痛むニュースなのですが
皆様には改めて、他人事ではないという認識をお持ち頂ければと思います。
人が物を飲んだり食べたりしている姿に、犬は興味を示します。
僕の犬(体重15kg)も、僕が大学生だった頃
コタツの上に置いてた焼酎のグラスを気づいたらペロッペロッと
器用に舌を使って舐め始めました。
幸い、何も起こりませんでしたが
犬は、何がどれだけ自分にとって毒か良く分かっていないのです。
この事は、夜間救急動物病院に誤食や誤飲を理由に来院する患者さんがとても多い現実を考えると
やはりそうなんだと思います。
さて、約5ml/kgのアルコールを摂取すると50%の犬が死亡するというデータを
お見かけしましたが、実情は犬にとってもバラバラだと思われます。
ビール一杯飲んで嘔吐する人もいれば、ワイン3本空けて普通な人もいます。
犬も同じだと思います。
日本酒は犬にとっても甘いし、釈さんの愛犬がトイ種だったことを考えると
致死レベルまで早かったのかもしれません。
当院では昨年、
アルコール中毒で意識不明に陥った犬を入院治療していました。
大事には至らず元気に帰れましたが
好奇心旺盛な犬にとって誤食、誤飲はとても大きな問題です。
中毒による死は、気をつければ予防できる死でもあります。
今一度、生活環境に中毒物がないか
犬の届かないところにおいてあるか、確認して頂けたらと思います。