外科診療

オーナー様からのお申し出や一般状態(食欲、元気、排便、排尿、嘔吐の有無)を把握することから診察は始まります。診察台では体重測定、体温測定、身体検査を行い、見て、触って、聞いて、その子の一般状態をさらに調べていきます。
外傷
内科療法で治癒まで時間を要する傷に対しては、外科的に治療することがあります。
体表腫瘤切除
症状:体表にイボや腫瘍ができる
体の表面に出来たイボや、腫瘍を切除する手術になります。細胞の検査をしてから切除することがあります。また、切除したものは確定診断のために、病理検査をおすすめしています。
乳腺腫瘍切除
症状:乳腺にしこりができる
乳腺に出来たしこりを切除する手術になります。基本的には細胞診で良性悪性を判別することは困難です。そのため、小さいものであれば、まずは完全切除をしてからの病理検査をおすすめします。大きいものであれば、ニードルコアで組織を多めに採取し、それを病理検査に出してから切除範囲を決定します。
異物誤飲
症状:嘔吐・よだれが出る、食欲がない、元気がない
誤って異物を飲んでしまった場合、吐かせることが困難(物が大きい、先が尖っている、など)な場合、胃切開や腸切開を行います。飲んで直後の場合など、異物が胃内にある場合は胃を開けます。飲んでから時間が経過していると、異物が腸内に移動することがあります。その際は腸を開けますが、胃を開けるよりも手術のリスクは上がります。
*レントゲン検査や超音波検査を行い、異物の場所、大きさ、形を把握してからの手術になります。場合によってはバリウム造影をしてからの手術になります。
*異物を飲んだ場合の来院の際は、飲んだ物が何かわかる物をお持ちください。
膀胱結石
症状:おしっこに血が混じる、おしっこする様子がいつもと違う
膀胱内に石があることで排尿困難や、血尿になることがあります。その際は、膀胱を切開し、膀胱内にある尿結石を除去します。オスの場合、尿道に石が詰まることがありますが、その時はまずは石を膀胱内に押入れてからの手術になります。
手術後は、摘出した結石を外の検査機関で分析して石の種類を確定します。それから内科的な治療を加えていくことになります。
尿道結石
症状:おしっこに血が混じる、おしっこが出ない、もしくは出にくい
オスの犬の場合、尿道に結石が詰まり、どんなに押しても動かない場合があります。その際は、尿道を切開することになります。オスの猫の場合、尿道に詰まった石を押し入れることが困難になることはありますが、まず膀胱内に戻すことが出来ます。しかし、その後も何度も石が詰まる場合は、陰茎を短くする手術をおすすめすることがあります。
子宮蓄膿症
症状:陰部から膿のようなおりものが出る、水をたくさん飲む
子宮に膿が溜まる病気です。これは避妊していないメスに起こります。早期発見をすれば、状態が悪化する前に手術ができます。発見が遅れると、状態が悪化し、手術をしても命を落とす場合があります。
会陰ヘルニア
症状:便が細い、排便時に便が出にくそう
去勢していないオスに起こります。おしりの筋肉が薄くなり、そこに穴が開いて、内臓の一部がヘルニアを起こす病気です。症状では、排便困難(しぶり)を起こすことが多いです。腹腔内の脂肪や、膀胱、直腸がヘルニアを起こすことがあり、閉塞が起こると命にかかわります。
椎間板ヘルニア
症状:ふらつく、歩行時にもつれる、突然歩けなくなる
椎体と椎体の間にある椎間板のヘルニアが起こり、脊髄を圧迫し、麻痺が起こる病気です。ヘルニアの部位によって、麻痺が起こる部位は異なりますが、多く見られるのは、胸腰部のヘルニアが原因の後肢麻痺です。
この病気は状態によってグレード分けされていて、グレード1から5までありますが、手術が推奨されるのはグレード4以上が一般的です。(グレード3から手術をされる先生もいます)手術の前に、外部でのMRI検査でヘルニア部位を確定し、それからの手術になります。
検査・手術について、ご希望があれば大学病院へのご紹介もいたします。
骨折などの整形手術
症状:骨折など
当院では整形外科の専門医及び執刀症例が豊富な先生が当院にて手術することが可能ですが、獣医師が所属する大学病院のご紹介になる場合がございます。 手術後の経過観察は、当院で行いますのでご安心してご相談ください。
提携先病院:
伏見動物病院
ご予約、診察のご相談は下記病院へお問い合わせください。
代官山動物病院 自由が丘動物医療センター GREEN DOG東京ミッドタウンクリニック